【籾殻堆肥】畑の温度管理が重要!高温障害とは?
籾殻堆肥を使って土作りをする際には、畑に生じる障害についても理解しておきましょう。畑にはいろいろな障害が起こる可能性がありますが、その1つが高温障害です。高温障害が起こると作物に影響を与えて最悪の場合は収穫できなくなる可能性があります。なぜ起こるのかを理解してしっかりと対策を行いましょう。こちらでは高温障害についてご説明いたします。起こりやすい植物と対策法についても解説していきますのでぜひ参考にしてみてください。
【籾殻堆肥】畑の管理をするなら知っておきたい!高温障害とは?
高温障害とは気温が上昇することで作物の給水が蒸散に追いつかなくなってしまい、しおれて枯れてしまうことです。作物が取り入れる水分量よりも出ていく水分量が多くなってしまうわけですから必然と水分不足の状態になるというわけです。
例えば稲の場合だと高温障害になると蒸散を防ぐために葉の気孔を閉じてしまいます。気孔が閉じると光合成が停止して生育が止まってしまいます。その結果、枯れてしまうのです。
また、高温になると稲の呼吸作用を増加させて日中に生産したデンプンを呼吸で消費してしまいます。その結果、穂にデンプンが十分に行き渡らなくなってしまい、登熟歩合が低下したり乳白米が発生したりしてしまうのです。
稲だけではなくいろいろな作物で高温障害は起こります。高温障害になると葉が焼けたように退色したり、花から花粉が出なくなったり、果実が柔らかくなってしまったりします。出荷できなくなることもあるため作物を栽培する際は必ず高温障害について意識しなくてはいけないのです。
気温としては日中で35℃、夜間で30℃を超えると高温障害が発生する可能性が生じます。平均気温25℃以上が連日続いた場合でも発生しやすくなります。そして気温の上昇だけではなく生育環境によっては局所的に強い日光が当たる場合があります。その場合はその部分だけ高温障害になってしまうという可能性もあります。
他には梅雨の間に急な晴れ間が訪れて温度が急激に上昇した場合も発生する可能性が高まります。育苗中に高温にあたっても高温障害がでやすいので抑制栽培のように8月ごろに育苗するという場合は注意しなくてはいけません。
どのようなときに高温障害が起こりやすいかを知っておき適切な対策が行えるように常に準備をしておきましょう。
【籾殻堆肥】温度管理が重要!高温障害が発生しやすい植物と対策
育苗中に高温にあたると高温障害が起こりやすいので夏に栽培を行う作物は常に高温障害に気をつけておかなくてはいけません。具体的には以下のような作物を栽培する際に気をつけてください。
イチゴ
イチゴは葉の日焼けやチップバーンが起こります。水分不足によって枯れてしまい、果実は奇形が発生して軟化しやすくなります。
トマト
トマトは葉では日焼けが起こり黄緑色〜灰白色に変化し、水分不足のため萎れてしまいます。果実では日焼け部分が変色して硬くなったり軟化したりします。また、裂果も激しく起こります。そして、水分不足によってカルシウムも不足してしまうので尻腐れが多発します。
レタス
葉では葉先が褐色になるチップバーンが発生します。そして結球期に高温に当たると外葉が青くなったり増加したりします。
これらが高温障害の起こりやすい作物です。育てる際には十分注意してください。対策としては、高温障害は温度上昇によって起こるので、水を掛け流しにして地温を下げることが有効です。ハウス栽培であればミストやクーラーを使用して温度を下げることも可能です。近年は高温の年が続いていますので、生育状況に注意しながら水と肥料でコントロールすることが大切です。
また、直射日光を避けることも有効です。遮光ネットや遮光カーテンを活用して日光をある程度抑えましょう。しかし、日光は植物にとって必要なものでもあるため完全に遮るのではなく使用する時期や時間帯は考えなくてはいけません。
毎年、高温になりやすい時期やタイミング、最高気温などは異なりますから温度変化についても最新の情報を取り入れつつ、作物の栽培に反映していかなくてはいけません。特に梅雨や台風のタイミングについては早めに調べておき、終わった後の急激な温度上昇に備えておきましょう。
【籾殻堆肥】高温障害を予防して作物を安定して育てよう
作物の育てるのは時間がかかります。手間と愛情をかけて育てた作物が高温障害によって枯れたり変色してしまったりすると非常にショックでしょう。そうならないために高温障害について正しく理解をしておき、事前に可能な限り対策を施しておくことが大切なのです。高温障害を防いで作物を安定して育てられる環境を整えましょう。
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