家庭菜園の土作りと腐葉土!簡単にわかる腐葉土と堆肥の違い
家庭菜園の土作りに必要なものを探すと、数多くありすぎて何をいつどのように使ったらいいのかわからないと悩んだことがあるかもしれません。まずはそれぞれの資材の特徴を理解し、必要なものであるのかどうかを見極めましょう。本記事では腐葉土の特徴と役割、腐葉土と堆肥の違いをご紹介いたします。
家庭菜園の土作りによく使われている腐葉土とは?
家庭菜園やガーデニングをされている方の間で「腐葉土」がよく使われています。
腐葉土とはそもそも何か、なぜ土作りによく使われているのかを詳しく見ていきます。
腐葉土とは?
腐葉土の原料は木の葉っぱです。ブナ・ケヤキ・クヌギなどの落葉樹の葉・枝が微生物やミミズによって分解されたものです。分解された葉っぱといっても、完全に土の状態になっているわけではなく葉っぱの原形を残しているのが特徴です。
腐葉土は葉や枝で作られているため山や森の土のような香りがします。農業・家庭菜園・ガーデニングで使用される以外にも昆虫の飼育に用いられることがあります。
家庭菜園における腐葉土の役割
腐葉土の役割や効果は以下のとおりです。
- ・土の保水性と通気性を高める
- ・土の中の微生物を増やす
- ・マルチングによる保湿や保温効果
腐葉土は土壌改良資材なので肥料の代わりにはなりません。腐葉土を使うメリットは、微生物が豊富に含まれていますので土壌微生物の増加に役立ちます。また、葉っぱの原形が残っているため土に混ぜると土壌が締まりにくくフカフカにすることができます。腐葉土には作物に必要な栄養が含まれているわけではないため、あくまでも土壌を改良するために使用してください。
次は腐葉土を使ったマルチングについてです。マルチングとは土の表面を覆うことですが、マルチング資材の代わりに腐葉土を使うこともできます。腐葉土で土を覆うことによって土の保湿や保温効果が期待できます。腐葉土をマルチングとして使うのであれば少し厚めに撒くと効果的です。
簡単にわかる家庭菜園の土作りで重要な腐葉土と堆肥の違い
家庭菜園の準備のためにホームセンターへ行くと、腐葉土や堆肥といった資材をよく見かけます。園芸資材は数多くあるので、資材名だけでどのような特徴があるのか分からず悩んでしまう方も多いでしょう。
それでは腐葉土と堆肥はどのような違いがあるのかを見ていきます。
堆肥とは?
上記でお話ししたように、腐葉土は木の葉や枝が分解されたものです。落ち葉を堆積して微生物やミミズによって発酵・分解してできあがります。
一方で堆肥は、牛などの糞尿を発酵させた動物性由来の堆肥と籾殻やバーク(樹木の皮)などを発酵させた植物性由来の堆肥があります。堆肥を使うことで排水性・保水性・通気性を向上させる効果に加え、微生物が豊富に含まれているので土壌を改良するために使います。
腐葉土と堆肥に共通すること
腐葉土も堆肥も微生物によって発酵・分解されたものです。資材名や原料から有機肥料なのかな?と思う方がいるかもしれませんが、どちらも作物に必要な栄養が豊富に入っているわけではありません。腐葉土と堆肥の役割は作物を育ちやすくさせるための土作りに使用します。
- ・形状の違い
- 市販されている腐葉土は落ち葉の原形が残っています。枯れた葉っぱの断片が残っていて、目で見て葉っぱであることが分かります。発酵は終わっているものの、完全に土となっているわけではありません。一方で、ホームセンターで販売されている牛糞堆肥などの形状はほとんど土になっています。
- ・堆肥の注意点
- 堆肥の袋をよく見てみると、「完熟堆肥」と記載されていることがあります。完熟とは、その名前の通り堆肥を作る過程でよく発酵・分解させたものです。家畜の糞尿が原料であるため、しっかりと発酵されていないと糞尿のアンモニア臭が強かったり病原菌が含まれていたりもします。
土作りにおいて、発酵されていない未熟の堆肥を使うのは「危険」と耳にしたことがある方もいるかもしれません。未発酵の堆肥は病原菌が含まれている以外にも気を付けなければいけないことがあります。それは、完熟ではない堆肥は「発酵途中」であるため堆肥自体が熱をもっています。この堆肥を畑にすき込むと土の中でも発酵熱が続いてしまうため作物の根を痛める原因にもなります。「生の堆肥を使ったら作物が全滅してしまった」という経験がある農家さんもいるようです。
完熟ではない堆肥を使う場合は発酵具合によって土に悪影響を及ぼすことがあるので注意しましょう。発酵途中の堆肥も販売されていますが、実際に土作りで使用する際は完全に発酵しているものを選んでください。ただ、未発酵の堆肥より完熟堆肥の方が少し高価なのがネックです。
家庭菜園の土作りができたら野菜に栄養を与えよう
腐葉土を使っても堆肥を使っても家庭菜園の土作りをすることができます。土作りができたら栽培予定の作物に必要な肥料を散布しましょう。
今回のコラムでは腐葉土と堆肥の違いについて解説してきました。どちらも土作りのための資材ということは共通しています。ここまでご覧いただいた方の中には、「腐葉土と堆肥はどちらが効果的なの?」と思った方がいるかもしれません。どちらも似たような資材ではありますが、それぞれよさがありますので必要に応じて使い分けてみるのがいいかもしれません。どちらかをずっと使い続けるというよりかは、いろいろな有機物をすき込んだほうが畑の土壌微生物にとってもよいことです。
リサール酵産では家庭菜園でも使いやすい土壌改良資材を製造販売しています。使い方も簡単で趣味で畑を楽しむ方にも人気です。簡単に土壌改良をしたい、土作りをしたいけれど何をしたらよいかわからない、というときはリサール酵産の土壌改良資材をお試しください。